2023/01/26

MIを活用したコミュニケーションとは?

皆さんこんにちは!診療所のQです!

今回のコラムでは、保健指導でのコミュニケーション方法についてご紹介します♪ 

いきなりですが、モチベーショナルインタビューイング(以下MI)という言葉を聞いたことはありますか?

動機づけ面接とも言われるカウンセリング方法です。 

MIには以下の4つの心構えがあります。

協働:患者さんの立場に立って考え、お互いに気持ちを尊重すること

喚起:患者さんからアイデアを引き出すこと

思いやり:患者さんのニーズを優先すること

受容:患者さんを肯定的に受け入れること

これらの4つを思い浮かべながら、患者さんの主訴や生活背景など様々な情報を引き出していきます。

さらに、MIを行ううえでORASと呼ばれる具体的な方法を活用するとよりコミュニケーションが取りやすくなります。

ORASとは、開かれた質問(Open Ended Question)、是認(Affirmations)、聞き返し(Reflective Listening)、要約(Summary)の英語の頭文字をつなげたものです。 

開かれた質問:はい、いいえで答えられない質問、自由に答えることができる質問のこと

是認:患者さんの変化を捉え、認め共感すること

聞き返し:患者さんの会話の中で重要な部分を選択し、聞き返すことで理解を深めること

要約:患者さんとの会話の内容をまとめて、整理し聞き返すこと

では、実際に普段の診療でよくある会話の一部から具体的にMIを考えてみましょう。 

  

歯科衛生士「普段は歯みがきをどのようにされていますか?」

患者さん「普段は1日に朝1回歯みがきしています。最近は忙しくて出来ない日もあります。」

歯科衛生士「1日に1回朝にみがいているのですね。忙しい日が続くと、なかなか出来ないときもありますよね。」

患者さん「やらないといけないなぁと思ってはいますが、忙しいとつい後回しにしてしまいます。」

歯科衛生士「歯みがきの大切さを分かっていらっしゃることは素晴らしいですね。このまま歯みがき出来ない日が続くとどんなことが起こると思いますか?」

患者さん「虫歯とかですか?」

歯科衛生士「そのとおりです。虫歯だけでなく、歯周病になってしまう可能性も高くなります。」

患者さん「それは嫌だなぁ。」

歯科衛生士「そうですよね。では、〇〇さんが虫歯や歯周病になって困らないように、サポートさせてもらえますか?」

一見すると、よくある会話ですが、MIの心構えやORASの具体的な方法が盛り込まれた会話になっています。

患者さんの返答に対して、内容を受け止め、思いやりの言葉をかけています。また、適当なタイミングで患者さんに喚起し、一緒に改善へと導こうとしていますね。

皆さんも患者さんとのコミュニケーションに迷ったときは、MIを意識しながら話してみるのはいかがでしょうか?

MIを活用しながら、どんどんコミュニケーションスキルを磨いていきましょう♪

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