皆さんこんにちは!営業部のFです!
4月もあっという間に終わりそうですが、新卒歯科衛生士の皆さん、お仕事は慣れてきたでしょうか?
まだまだ先輩のお手本を見ながら…!という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は!悩まれる方も多いであろう、「OHI」についてお話ししていきます!
「OHIでどんなことを話したらいいんだろう…」「どうしたら患者さんの行動変容を起こすことができるん
だろう…」と悩んでいる方、「後輩にOHIを教えたいけど、自分のOHIに自信がない…」そんな方も必見です!
現役歯科衛生士の皆さんの、「OHIで工夫していること」を集めてみましたので是非ご覧ください。
1、 まずは口腔内以外の部分をしっかりとヒアリング!
★歯科衛生士の皆さんが心掛けていること★
・患者さんからよく話を聞いて、生活習慣、生活リズムの中でできるところから始めるように心がけています。
・食生活や生活習慣などを問いかけながら患者さんとの雑談を楽しむようにしています。
・患者さんの置かれている環境や生活パターンなど、とにかく話を聞き、たくさんの情報収集をして、長く
続けられるオーラルケアを、ハードルが低いものから提案し、少しずつステップアップするようにしています。
いきなりOHIを始めるのではなく、「まずは患者さんのことを知ってから」。お話をしていくうちに患者さんとの距離も縮まりそうですね!
2、 次にオーラルケアに関するヒアリングを!
★歯科衛生士の皆さんが心掛けていること★
・患者さんの普段のブラッシング状況を伺い、考え方や生活習慣も考慮したうえで様々なご提案をするように
しています。また患者さんが常にやってみようとポジティブな気持ちになるように声かけなど工夫して関わる
ようにしています。
・TBIを始める前に自作のセルフケアチェックシートを使ってアンケートから行います。回答と実際のお口の中を照らし合わせてハブラシを変えるべきか、みがき方を変えるべきか、補助用具を増やすのか減らすのか、
歯磨剤を変えるべきか、食生活を見直すべきかなどを判断し、それからやっとTBIが始まります。
・日常生活の中で、どのくらい口に関心があり、オーラルケアへの時間を作れるか?を聞いています。
また、セルフケアをする時に、1本でトータル的にケアをしたいのか、部位に応じて補助用具も使用できるのか?患者さんの現在の口腔内への関心度と将来的にどうしたいのかを確認してケア用品をおすすめしています。
患者さんが「オーラルケアをどれだけ重視しているか」「どうなりたいか」を知った上で指導の内容を考慮することがポイントのようですね!
3、 指導するときにはスモールステップを心がける!
★歯科衛生士の皆さんが心掛けていること★
・一度にまとめて指導せず、1回の診療で一つずつ段階を追って指導するようにしています。どこから指導するかは患者さんの口腔内や個性から考えます。ほぼみがけていればリンシングから、道具に頼る人はブラッシングから、あと一歩隣接面のケアが足りなければ歯間清掃具か、器用そうならフロスか、など様々なパターンで
考えます。
・プラークがべったり付着している患者さんには、いきなりたくさん指導しても無理があるし、モチベーションの低下も考えられます。効果が一目でわかる、前歯部から指導したり、歯周病の進行が心配な部位、患者様の
主訴にあった部位から指導するようにしています。
・完璧を求めず、少しずつでもみがけるように初めは叢生部分などのみがきにくい箇所に限定して指導して
います。あまりにも歯肉の状態が良くない時などは口腔ケアを歯科衛生士が行います。ハブラシの当たり具合を感じてもらい、患者さんのお口から吐き出される出血を見てもらい、今の自分の口腔内の状態を意識してもらいます。
・1番対処したい点は歯周病なのか、う蝕なのか。う蝕、歯周病、習癖、バイト、生活習慣等の抱えている課題の中で1番簡単に実行可能な事柄からスモールステップで考えることを意識しています。
・患者さんと足並みをそろえてから説明することを心がけています。一方的な説明は持ち帰ってもらえないので、まずは相手が受け入れやすい内容からはじめ、スモールステップでOHIをすすめています。
患者さんのモチベーションを維持するためにも、「1回ですべて指導しない」ことが重要ですね!
指導するポイントも、患者さんのタイプによって「一番効果が見えやすい部位」「主訴や一番改善が必要な部位」「1番簡単にできるところ」という観点で選択することで離脱しないセルフケアにつながりますね!
4、 より患者さんに納得してもらうためには…?
★歯科衛生士の皆さんが心掛けていること★
・染色し、鏡で確認して頂いた時の反応に合わせて患者さん自身でブラッシングや歯間清掃をして頂きます。
どうやったらキレイになるのか?を考え、工夫する必要性からご自身の歯に興味を持って頂く貴重なチャンスと捉えています。
・患者さんの今までのやり方を変えてもらうにはまずこちらの話に納得してもらえないと話は聞いてもらい
にくいです。そのため導入としてまず今のやり方でよいのでセルフケアグッズを少し変えてみることから始めています。そこから興味を持ってもらえればもっと良いみがき方・使うタイミング・使うものなども聞き入れてもらいやすいです。
・スケーリングに入る前に必ずハブラシで術者みがきをしてハブラシだけでも歯のツルツル感を感じてもらっています。そうすることにより、どうハブラシを当てて動かしたら、ハブラシだけでスッキリするのか、患者さんに興味を持ってもらうようにしてます。
患者さんに興味を持ってもらったり、納得してもらったりするためには、「患者さん本人に考えてもらう」
「患者さんご自身のやり方について指導するのではなくセルフケアグッズから」「ブラッシングによる変化を
実感してもらう」など、前向きに取り組んでもらえるような促しが効果的なようですね!
5、 プラスαの媒体を活用するともっと効果が…!
★歯科衛生士の皆さんが心掛けていること★
・歯根がスケルトンの模型を使うと理解しやすい様子でした。
・患者さんはチェアサイドで教えたことでもすぐ忘れてしまうということを前提にして、教えたことを情報提供用紙や患者さん向け冊子などに書いてお渡しし、次回来院した時その事項を実行できたか確認する。
・いつもと違う変化があったら、良いことは褒めて、注意点と共にプラスできる情報を何か一つは提供するようにしています。その際に新商品の情報や、帰りにお渡しできるサンプル品がとても役立っています。
・パンフレットや試供品や模型を使用し、なるべく分かりやすく説明をする。
言葉で伝えるだけだとなかなか伝わりづらい…そんな時に皆さんがされている工夫は「顎模型」「紙に書いて
持って帰れるようにする」「試供品(サンプル)をお渡ししてその日からすぐに試せるようにする」といった方法のようです!
サンスターでも、チェアサイドで「説明の時間がとれない!」「待合室で見てほしい」そんな時にご活用いただける、患者さん向けの冊子をたくさんご用意しております。
下記のリンクから『クラブサンスタープロ』にログインor無料で会員登録し、
「お役立ち情報」▶「患者さん向け情報」▶「冊子・ポスター」からダウンロードして院内で印刷して
お配りいただくこともできます!
6、 新しいセルフケアグッズをおすすめするときには…
★歯科衛生士の皆さんが心掛けていること★
・試したハブラシや歯間ブラシを次回来院時に聞いてみて、使用できなかったときは、他の種類に変えて、
納得いくものをさがしていくようにしています。
・患者さんに普段使用しているセルフケアグッズを持ってきていただき、患者さんに合ったハブラシの指導や
歯間清掃具の提案などを行ったりしています。サンプルなどを活用する事で今まで使用していなかったセルフ
ケアグッズを使用していただくきっかけなども作るようにしています。最初におすすめするセルフケアグッズについては、サンプルをお渡しし、使用方法を指導して、ホームケアを頑張ってもらい、気に入れば購入していただくようにしています。
1回で患者さんが納得するものを処方したり、香味がわからないものをいきなり購入したり、というのはハードルが高いもの。そんな時にはサンプルなどもうまく活用できるといいですね!
サンスターでも、院内でのOHIの際にお使いいただける指導用タイプの歯間ブラシもございます!
まずは院内で使用方法、サイズの確認や使用方法をレクチャーして、お家に持ち帰ってからもしばらく使って
みる、そんな使い方もしていただけます!
ガム・プロズ 歯間ブラシ L字型指導用 (50本入)
https://www.club-sunstar-pro.jp/product/detail/194
ガム・プロズ 歯間ブラシ バレルカット指導用 (50本入)
7、 ワンランクアップ!年代別・身体機能別に合わせた指導も!
★歯科衛生士の皆さんが心掛けていること★
・ブラッシング指導だけでなく、いかに継続してできるかを考えながら介入しています。高齢化が進み、通院できなくなった患者さんがたくさんいてそこで歯科受診をあきらめてしまう方が多いので、訪問歯科などの情報も提供しています。
・低年齢の患者さんには、リスク部位からみがき始めたりフッ素の活用を指導したり。
かためからふつうのかたさのブラシでしっかりとみがいている方に対しては歯頚部みがきに適したハブラシ
(テーパー毛ややわらかめのもの)の紹介などをしています。
・高齢の方や不器用な方には、あれこれ言わず、先ずは1番出来そうな事を1つだけ、お願いするようにして
います。
・長年通ってくださる患者さんが歳を重ね、体調や生活習慣の変化、口腔乾燥の訴えをうかがう機会がよくあります。手技の衰えなどで、これまで出来ていたセルフケアが思うように行えなくなっている方も多いです。
それぞれに合ったセルフケアのポイントを分かりやすくお伝えし、長いスパンで自らのお口の健康を守って
いただけるよう心がけています。
人生100年時代、年代や身体機能の状況に合わせ、「完璧なブラッシングを目指す」ことだけでなく、
その患者さんが持つ力や支援できるものを最大限に活用して指導していくことも重要ですね。
いかがでしたか?
「OHIの仕方に悩んでいる…」というお声もよく伺うので、ぜひ現役歯科衛生士の皆様の工夫を取り入れて
みてください!
引用:BIRマイスター認定制度 認定更新アンケート
「普段のOHIの中で工夫されていること」の設問でいただいた回答より一部抜粋しております。