2025/06/05

毛先が重要!ハブラシ選びで知っておきたい「形状別プラーク除去効果」

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こんにちは。開発担当のBです。

歯科医院で取り扱われるハブラシには様々な毛先形状のハブラシがありますが、

毛先形状の違いについてご存じですか?

今回は、毛先形状の違いによるプラーク除去効果を比較した研究をご紹介します。

  

研究概要

この研究では、異なる毛先形状の毛(図1)を同じ仕様のハンドル(写真1)に植毛した3種類のハブラシを用い、計61名の成人に3週間使用してもらい、プラーク除去効果を測定しました。


比較した毛先形状:

  1. 研磨処理毛:機械的に削ることでテーパード形状にした毛
  2. 化学処理毛:アルカリ溶液で溶かしてテーパード形状にした毛
  3. 先丸毛:毛の先端のみを削って丸めた毛

  

研究結果のポイント 

  

  • プラーク除去率の比較: 研磨処理毛(62.5%)と先丸毛(65.0%)は、化学処理毛(42.8%)よりも有意に高いプラーク除去効果を示しました(図2)
  • 3週間使用後の効果: 3週間の使用で各ハブラシのプラーク除去効果は低下するものの、研磨処理毛と先丸毛が化学処理毛より高いプラーク除去効果を示す傾向は変わりませんでした。(図2 右)

その他、研究結果からは以下の点がわかりました。

  • 部位別の効果: 歯冠部、歯頸部、歯間部のいずれにおいても、研磨処理毛と先丸毛が化学処理毛より効果的でした。
  • ブラッシング圧: 3種類のハブラシ間でブラッシング圧に有意差はありませんでした。

研究結果を参考に、OHIに活かせるポイント

  

  1. ハブラシ選びのポイント: ハンドル・ヘッド形状や毛のかたさにくわえ、毛先形状にも注目 
  2. 部位別のケア: どのハブラシでも歯冠部に比べて歯頸部や歯間部のプラーク除去率は低くなるため、補助的清掃用具の併用を推奨
  3. 定期的な交換の重要性: 3週間の使用でいずれの毛先においてもプラーク除去効果の低下がみられることから、定期的なハブラシの交換の必要性を伝える

まとめ

ハブラシの毛先形状はプラーク除去効果に大きく影響します。

ヘッドやハンドル形状、毛のかたさなどに加え毛先形状へも注目し、患者さん一人ひとりの口腔内状態や清掃習慣に合わせたハブラシ選びをサポートしていきましょう。

参考文献:竹下萌乃他.歯ブラシにおける毛先形状の違いがプラーク除去に及ぼす影響.口腔衛生会誌 72:84-91,2022


こちらの毛先形状の違いによるプラーク除去効果を比較した研究に関し、より詳しくご覧いただける動画もご用意しておりますのでぜひご覧ください。

動画:https://www.club-sunstar-pro.jp/article/video-library/research/3183/

リンク:毛先で選べる!新しくなったバトラー ハブラシシリーズ | 歯科衛生士コラム | お役立ち情報 | クラブサンスタープロ

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