皆さんこんにちは♪歯科衛生士のTです♪
歯科衛生士の皆様から寄せられたお悩みに、会員の皆さんからアドバイスをいただく「DHちょっこっと相談カフェ」
今回のテーマは・・・
【テーマ】
ブラッシング指導での患者さんとの会話・最適なハブラシ選択
歯科衛生士として日々向き合っていらっしゃる業務、それが「ブラッシング指導(TBI)」と「患者さんに最適なハブラシの提案」ではないでしょうか。患者さんの主観と、歯科衛生士の客観的な評価のズレをどう埋め、いかにセルフケアのモチベーションを高めていただくか悩みがつきませんよね。
今回は、30代の歯科衛生士さんから寄せられたリアルなお悩みをもとに、今日から使える具体的なコミュニケーションステップと患者さんのハブラシ選択のヒントをご提案します。
「やってるつもり」の壁を突破する:行動変容のステップ
【お悩み①】
患者さんにブラッシング指導をすると「そうやってみがいている!」とおっしゃるので、それ以上何も言えなくなります。どのように患者さんと向き合うのが望ましいでしょうか。(30代・歯科衛生士)
【 会員の皆さんからの回答】
実際に患者さんにみがいていただき、どのような状態なのかを染め出しして確認してみると、どの世代の方も客観的にご自身の口腔内を評価できるようになります。比較的考えを曲げない方も『え、なんか汚いね』とおっしゃって、みがき方を聞き入れる姿勢になりやすいなと感じています。
「まずは口腔内でプラークの残りやすい場所がないか、色をつけて確認させてください。私の方で確認してきれいにしていきたいので!」と言うと前向きになってくれるのでおすすめです。
ポイント:否定せず「共感」し、「確認」のステップへ
患者さんが「やっている」とおっしゃる時は、「自分なりに努力していることを認めてほしい」というサインでもあります。まずはその気持ちを受け止めることから始めてみるのはいかがですか?
①まずは全力で肯定し、できているところをほめる
「もう実践されているんですね!素晴らしいです。意識が高い証拠ですね!」などと、まずはその姿勢を褒めるようにします。
②一度にたくさんのことを伝えようとせず、ひとつだけ改善ポイントを提案する
「頑張っていらっしゃるからこそ、もっと楽に汚れが落ちるコツを一緒に確認させてください」などと、患者さんにとって取り入れていただきやすいポイントを提案します。慣れてきたらまた次のステップを提案し、徐々にステップアップを目指します。
③プラーク染色による視覚的な確認を取り入れる
根拠なく言葉で指摘すると受け入れていただきにくい傾向にあります。染め出し液を使って「みがけているところ」と「あと一歩届いていないところ」を一緒に鏡で確認します。「ここは上手ですが、この場所は少し汚れが残っているので、この角度でハブラシを当てるとさらに効率よく落とせますよ」と、できているところをほめながらお伝えすると、患者さんもお話を聞いていただけるようになります。
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■ OHIの目標、「みがいている」の次は「みがけている」
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「なんとなく」から「根拠」へ:清掃効率を最大化する選択基準
【お悩み②】
患者さんにあったハブラシを提案することが難しいと感じています。 かたさ等どのように選択していますか?(30代・歯科衛生士)
【 会員の皆さんからの回答】
患者さんの食生活習慣、歯みがきに割ける時間、性格などを分析して提案しています。例えば私の場合は、脂っこいものをよく召し上がっていてベタついたプラークが残っている場合には、清掃効率の良いラウンド毛で硬さはミディアムを提案していきます。また歯肉の薄い方には柔らかめを提案していきます。まずは、歯ブラシの特徴と患者さんのテクニックを把握しておくと提案の幅が広がります。それにより根拠に基づいた提案ができるため、納得してもらいつつ実際ホームケアとして取り入れてもらいやすいと感じています。
ポイント:3つの基準でシンプルに考える
迷ったときは、以下の「3つのチェックポイント」で絞り込んでみてはいかがでしょうか。
①歯肉の状態(かたさを選ぶ)
ソフト: 炎症が強く出血がある、または根面露出があり知覚過敏がある場合。まずは優しく汚れを落とすことから。
ミディアム: 歯肉が健康な方、または効率よくプラークを落としたい方。基本はここをベースにします。
②歯並びと器用さ(ヘッドの大きさを選ぶ)
コンパクトヘッド: 叢生の方、嘔吐反射がある方、最後臼歯遠心に届きにくい方、テクニックが上手で細かく丁寧にみがきたい方はこちらがおすすめ。
普通〜大きめ: 手が少し不自由な方や、細かい動作が苦手な方などは、あえて接触面積を大きくして効率を上げることもおすすめです。
③リスク部位(毛先の形状を選ぶ)
テーパード毛・先端3本毛、等: 歯周ポケットを意識してほしい方。
先丸毛、等: 歯面をしっかりみがいてほしい方。
【プラスアルファのアドバイス】
「なぜこれを選んだのか」という理由を必ず添えてみてくださいね。「〇〇さんの今の歯肉の状態だと、今はあえてこの柔らかい毛を使うのがおすすめですよ」と「処方」する感覚でお伝えすると、患者さんの納得度が格段に上がります。
まとめ:プロとしての提案の幅を広げるために
ハブラシごとの特徴や、患者さんのテクニックや性格を事前に把握しておくことで、ハブラシ提案の幅はぐんっと大きく広がります。「なぜこのハブラシなのか」という根拠に基づいた提案は、患者さんの信頼を生み、結果としてセルフケアの質を向上させます。
患者さんの言葉の裏にある心理に寄り添い、客観的なデータとプロの知見を融合させることで、よりプロフェッショナルな歯科衛生士になれそうですね。
大切なのは患者さんに「あなたの健康を守りたい」という想いが伝わることです。失敗を恐れず、少しずつ自分なりの引き出しを増やしていけるようにできるといいですね。
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