歯ッピースマイルクラブ

特集
糖尿病
アプローチの第一歩
【2023年・秋】

近年、糖尿病と歯周病の相互の関係については、皆さんもよく耳にされていることと思います。難しく考えてしまう糖尿病ですが、歯科からできる糖尿病へのアプローチの第一歩として、まずはこちらの記事をご覧ください!

最近の日本の調査では、なんと20歳以上の5~6人に1人が糖尿病または糖尿病予備群であるというデータもあります。
(令和元年 国民健康・栄養調査の「糖尿病が強く疑われる者」及び「糖尿病の可能性を否定できない者」の性別・年齢調整した値から推定)

糖尿病って?

糖尿病とは、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖(血糖)が増えてしまう病気です。高血糖になると様々な症状が起こりますが、この状態が続くと、将来的にも腎臓病や網膜症などの合併症を発症し、重篤な場合、透析導入や失明などにつながる可能性があります。

インスリンって?

膵臓から分泌される、血糖値を下げる役割をもつホルモン

血糖値って?

血液中の糖(ブドウ糖)の濃度

糖尿病は“インスリン”、“血糖値”がキーワードになりますね。ここからは糖尿病の要ともいえるインスリンが血糖値にどう作用しているのかを見ていきましょう。

インスリンと血糖値の関係とは?

正常な場合…

食事をすると栄養素の一部は糖となって吸収され、私たちのエネルギー源として働きます。糖は血液の流れに乗って体内のあらゆる臓器や組織をめぐり細胞に取り込まれます。

インスリンは主に筋肉、脂肪組織などで糖を取り込む際に、細胞への入り口をあける鍵のような役割を持ちます。インスリンが正常に働くと、糖はすみやかに細胞内に取り込まれ、血液中の糖はあふれることなく、一定に保たれます。

これが「インスリンは血糖値を下げる役割がある」といわれる理由です。

※糖は血管内から細胞に取り込まれる

異常な場合…

ではインスリンが正常に働かない場合はどうでしょう。血液中に糖があふれてしまい、高血糖の状態になりますね。インスリンが正常に働かない原因には、そもそも膵臓でインスリンを作る機能が低下しているパターン、インスリンは作られるがうまく作用しないパターンの2種類があります。

このような高血糖が慢性的に続く状態が糖尿病です。糖尿病は血糖値やHbA1c値の検査結果から診断されます。

糖尿病と歯周病の関係とは?

そこで糖尿病を悪化させる原因の一つとして、歯周病があげられます。下の図を頂点から時計回りに見てみましょう。

歯周病糖尿病

出血などの炎症を伴う歯周病においては、歯周組織から炎症性サイトカイン(悪玉物質)が分泌され、その影響でインスリンの働きが妨げられます。つまり血糖値が下がりにくくなり、糖尿病を増悪させます。

糖尿病歯周病

一方で、糖尿病が歯周病に与える要因は様々です。 糖尿病のように血糖値が高くなると、血流が悪くなるために免疫力や組織の回復力が低下し、細菌に感染しやすく、傷の治りが悪くなります。そのため歯周病になりやすく、重症化しやすい特徴があります。

糖尿病のある方の口腔内トラブルのリスクは歯周病にとどまりません。唾液分泌量の低下による口腔乾燥や、口腔カンジダ症などの感染症・粘膜疾患が起こりやすくなる場合もあります。口から食べることにも直結する味覚障害も、血流の低下や神経へのダメージによる神経障害の進行・亜鉛不足などの影響で発症します。

ここまで読んでいただいた皆さんは、歯科においても糖尿病を見て見ぬふりはできない現状を改めてご認識いただけたのではないでしょうか。

糖尿病について少しでも興味を持っていただけた方は、第二歩目を踏み出しましょう。歯科からできる糖尿病へのアプローチとして、続きはこちらのページをご覧ください。糖尿病がある方が来院された際の対応のポイントやOHI(口腔衛生指導)のヒントとなる内容が簡潔に書かれています。

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